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【竿は塗らない】物干し台のサビをDIYで塗り直す7つの手順

物干し台のサビを塗り直す方法を紹介するアイキャッチ画像 金属・鉄部の塗装

取り込んだ洗濯物に、うっすらと茶色いシミが付いていた。よく見ると物干しがサビている。そんなとき、まず思い浮かぶのは竿のことかもしれません。ところが原因は、竿ではなく土台側にあることがあります。見分けないまま竿を塗ってしまうと、洗濯物を汚す側に回ってしまいます。

こんなお悩みはありませんか
  • 洗濯物に付く茶色いシミ
  • 支柱の根元に浮いたサビ
  • 竿を塗ってよいかの迷い
  • 買い替えるかどうかの判断
  • いつから干せるかの不安
困っているDIY初心者の女性キャラクター
DIY初心者

白いシャツに茶色いシミが付いていて。物干しのサビみたいなんです。

塗装職人の男性キャラクター
塗装職人

出どころは竿とはかぎりません。まず、どこから来ているかを見分けるところからです。

私は工場で機械部品の塗装をして10年になります。鉄のサビは日常的に相手にしている問題で、どこを塗り、どこを塗らないかには理由があります。この記事では、物干し竿を塗らない理由と、サビが洗濯物に付く3つの出どころをお伝えしたうえで、物干し台を塗り直す7つの手順を紹介します。材料費は4000円から6000円ほどが目安です。

物干し竿を塗らない理由

物干し竿を塗らない理由を示すバナー

先に結論をお伝えします。物干しのうち、塗って直す価値があるのは台のほうです。竿は塗らずに、傷んでいるなら買い替えてください。同じ「物干し」でも、竿と台では作られ方が違います。理由を3つに分けてお伝えします。

物干し竿と物干し台の支柱の断面を比べた図
竿は表面を別の材で覆ってあり、台の支柱は塗装がしてあるだけです

竿は表面を別の材で覆ってある

売られている物干し竿は、大きく3種類あります。どれも表面に手が加えられていて、鉄がむき出しになっているものはほとんどありません。

竿の種類作られ方塗装との相性
ステンレス巻き鋼管鋼管にステンレスを巻いた二重構造表面がなめらかで定着しにくい
樹脂被覆鋼管鋼管を樹脂で覆ったもの樹脂に対応した下塗りが要る
アルミ表面に酸化皮膜やトップコート密着プライマーが要る
表示が「ステンレス」でも、中が鋼管の製品があります。購入時の仕様で確認してください

どれも、そのまま塗料をのせても定着しません。塗るなら素材に合った下塗りが必要になり、手間のわりに結果が読めない作業になります。

竿には洗濯物が直接触れる

これが決定的な理由です。竿の上には、濡れた洗濯物が何時間も乗ります。塗膜が硬くなりきる前に濡れたものが触れれば、色が移るおそれがあります。

表面が乾いて見えても、塗膜の内部が固まるまでには日数がかかります。屋外で使うものなので、その間ずっと雨や夜露にもさらされます。洗濯物という、汚したくないものが常に触れる場所を塗るのは、割に合いません。

竿は買い替えたほうが安く済む

竿は、ホームセンターで売られています。伸縮するタイプであれば、サイズを合わせるのも難しくありません。

一方、竿を塗ろうとすると、サビを落とし、素材に合う下塗りを選び、乾燥を待ち、上塗りを重ねることになります。手間と材料費を足すと、新しい竿の値段に近づきます。しかも結果は読めません。

竿を買い替えるときの選び方
  • アルミ → 軽く、赤いサビが出にくいとされています
  • オールステンレス → 錆びにくい一方、重く値段も上がります
  • ステンレス巻き鋼管 → 安価ですが、表面が破れると中の鋼が錆びます
  • 樹脂被覆鋼管 → 傷が付くと同じく中が錆び、色移りのおそれがあります

もらいさびが起きた環境であれば、表面が破れても錆びにくいものを選んでおくと安心です。表示が「ステンレス」でも中が鋼管の製品があるため、購入時の仕様を確認してください。

サビが洗濯物に付く3つの出どころ

サビが洗濯物に付く3つの出どころを示すバナー

洗濯物に茶色いシミが付いたとき、出どころは1つとはかぎりません。物干しまわりでサビが出る場所は3つあり、それぞれ対処が違います。台を塗り直しても、原因が別のところにあれば止まりません。どこから来ているのかを先に見分けてください。

サビが洗濯物に付く3つの出どころを示した図
塗り直しで直るのは台だけです。竿は買い替え、金具は交換になります

竿の傷から出るサビ

竿は表面を別の材で覆ってあるので、その覆いが破れると中の鋼が現れます。ぶつけた跡、洗濯ばさみで強く挟んだ跡、竿受けに当たって擦れた部分が起点になりやすい場所です。

見分け方は簡単です。乾いた布でこすって落ちるなら表面に乗っているだけ、落ちずにざらつくなら中から出ているサビです。中から出ているなら、竿の寿命が来ています。

ここで注意があります。竿がアルミやステンレスでも、安心はできません。素材そのものが錆びなくても、表面に外から鉄の粉が乗れば、そこがサビの跡になります。洗濯ばさみ、竿受け、ベランダの手すり。周りに鉄のものがあれば起こりえます。この場合、出どころは竿ではありません。竿は乗せられているだけです。乾いた布で拭いて落ちるうちなら、洗濯物に移ることもありません。定期的に拭いておくだけで防げます。

洗濯ばさみやハンガーの金具

見落とされやすい出どころです。ピンチハンガーのバネ、洗濯ばさみの金具、ハンガーのフック。これらは金属でできていて、洗濯物に直接触れます。

竿をきれいにしてもシミが続くようなら、ここを疑ってください。挟んだ場所とシミの位置が重なっていれば、ほぼこれです。金具が樹脂やステンレスでできた製品に替えるだけで止まります。

驚いているDIY初心者の女性キャラクター
DIY初心者

竿を買い替えたのに、また同じシミが付いたことがあります。

塗装職人の男性キャラクター
塗装職人

それは洗濯ばさみのほうかもしれません。挟んだ跡と重なっていませんでしたか。

台の支柱や金具に触れる

支柱やアームが錆びていると、風で煽られた洗濯物が触れてサビが移ることがあります。低い位置に干したものほど当たりやすく、取り込むときに擦れることもあります。

竿受けが金属でできている場合は、竿と触れ合う一点でもサビが移ります。ここは水が溜まりやすく、乾きにくい場所です。台を塗り直すのは、この出どころをなくすためです。

なお、どの出どころであっても、洗濯物が濡れているときに移りやすくなります。水が間に入ると、サビの成分が繊維の奥まで入り込みます。時間が経つほど落ちにくくなります。

出どころ見分け方対処
竿こすってもざらつきが残る買い替える
洗濯ばさみ ハンガー挟んだ跡とシミが重なる樹脂製やステンレス製に替える
台の支柱 金具触れる位置にサビがある塗り直す
まず出どころを見分けてから、対処を選んでください
この記事で扱うのは「台」です

塗り直しで直るのは、3つめの台だけです。サビが竿や洗濯ばさみから来ている場合、台をどれだけ丁寧に塗り直しても、洗濯物のシミは止まりません。

まず上の表で出どころを見分けてください。台が原因だと分かってから、このあとの手順に進んでいただくのが近道です。

物干し台を塗る前の確認

物干し台を塗る前の確認を示すバナー

台を塗ると決めたら、作業に入る前に3つ確かめてください。素材、傷みの程度、そして作業する場所です。とくに根元は、上のほうがきれいでも傷んでいることがあります。ここを見ずに塗ると、数か月で同じ場所からサビが出ます。

磁石で調べる支柱の素材

冷蔵庫に貼るような磁石を、支柱に当ててみてください。くっつけば鉄、つかなければアルミやステンレスの可能性が高いと判断できます。ただし、磁石に付くステンレスもあります。

鉄であればサビ止め塗料を塗ります。アルミやステンレスであれば、上塗りの缶の「用途」を見て、入っていなければ密着プライマーを下に塗ります。見分け方のくわしい考え方は、門扉の塗装をDIYする7つの手順と道具の選び方で解説しています。

塗装をあきらめる状態

物干し台は、洗濯物の重さを支え、風を受ける道具です。強度が落ちていれば、見た目を整えても安心して使えません。

  • 支柱の根元を押すとへこむ
  • サビが貫通して穴が開いている
  • アームの付け根がぐらつく
  • 竿を載せると傾く

倒れれば人に当たります。当てはまる場合は塗装ではなく買い替えを検討してください。判断のしかたはDIY塗装をやめるべき5つの状態と対処法にまとめています。

作業できる場所と天気

物干し台には、動かせるものと、地面に固定されているものがあります。動かせるなら、風の当たらない場所へ移してから作業してください。

  1. 前日から雨が降っていない日を選ぶ
  2. 朝露が乾いてから始める
  3. 強風の日は避ける
  4. 塗料が示す気温と湿度の条件を確かめる

地面に埋めてあるタイプは動かせません。その場合は、下に敷くシートを広めに用意してください。地面やタイルに塗料が落ちると、あとから落とすのが大変になります。

洗濯物を干せない日が続くことになるので、家族の予定とも相談してください。乾燥と硬化を含めると、数日は使えなくなります。連休の前半に始めると、後半で硬化を待てます。

物干し台を塗り直す7つの手順

物干し台を塗り直す7つの手順を示すバナー

ここからが実際の作業です。7つを順番に進めれば、初めての方でも剥がれにくい仕上がりになります。手を動かす時間は3時間ほどが目安で、残りは乾燥と硬化を待つ時間です。使う道具は次のとおりで、そろえ方は別の記事にまとめています。

用途使うもの
洗う中性洗剤 スポンジ ブラシ
サビを落とすワイヤーブラシ サンドペーパー
脱脂する脱脂剤 ウエス
養生するマスキングテープ 養生シート
塗るサビ止め塗料 屋外用の上塗り塗料 刷毛
身を守る保護メガネ 防じんマスク 手袋
それぞれの選び方は塗装の下地処理の7つ道具とむだのない予算で解説しています
物干し台を塗り直す7つの手順を流れで示した図
塗り終えたら、塗料が示す硬化の日数を待ってから洗濯物を干します

手順1 竿と付属品を外す

竿を外し、竿受けのキャップや洗濯ばさみのフックなど、取り外せる部品をすべて外します。台だけの状態にするのが目的です。

外した部品は袋にまとめておきます。樹脂の部品は日に当てると劣化するため、日陰に置いてください。

手順2 洗って乾かす

屋外に置かれている道具なので、砂ぼこりと花粉、排気ガスの油分が積もっています。中性洗剤とスポンジで全体を洗い、ホースで流してください。

パイプの継ぎ目や、アームの付け根には水が残ります。触って冷たく湿っている場所がなくなるまで待ってから次に進んでください。

手順3 サビを落とす

ワイヤーブラシで浮いたサビをこすり落とし、サンドペーパーで表面をならします。重点的に見るのは、支柱の根元、アームの付け根、溶接してある部分の3か所です。

どれも水が溜まりやすく、乾きにくい場所です。上のほうがきれいでも、ここだけ進んでいることがあります。

パイプは丸いので、ブラシが当たる面が狭くなります。一周まわしながら、赤茶色の粉が出なくなるまで続けてください。手が届かない裏側は、サンドペーパーを細く切って指で挟むと届きます。

落とし終えたら粉を払い、脱脂剤で拭き上げます。削った直後の鉄は無防備なので、その日のうちにサビ止めまで進むつもりで予定を組んでください。

手順4 塗らない場所を養生する

物干し台には、塗ると動かなくなる場所と、別の塗料が必要な場所があります。

物干し台で塗らない4か所を示した図
塗ると動かなくなる場所と、別の塗料が必要な場所です
  • 竿受けの樹脂部品 → 塗料が乗らず、あとで剥がれる
  • 高さを変えるネジと穴 → ねじ込めなくなる
  • 折りたたみの可動部 → 固まって動かなくなる
  • コンクリートの土台 → 鉄部用の塗料は適さない

コンクリートの土台を塗りたい場合は、コンクリートに対応すると書かれた塗料が別に必要です。鉄部用をそのまま塗っても定着しません。この記事では養生して塗らない前提で進めます。

手順5 サビ止めを塗る

鉄が出ている場所には、サビ止め塗料を塗ります。ホームセンターでは「錆止めペイント」「サビ止めプライマー」といった名前で並んでいます。似た缶が多くて迷ったときは、サビ止め塗料の選び方と初心者が迷う4つの分かれ道を見てください。

削って鉄が出た部分を塗り残すと、そこから再発します。パイプは丸いので反対側が見えにくく、一周したかを確かめながら進めてください。塗り重ねまでの時間は、缶の表示に従います。

手順6 上塗り1回目

屋外で雨と日差しを受ける道具なので、缶に「屋外用」「鉄部用」と書かれた塗料を選んでください。室内用では紫外線と雨に耐えられません。

1回目は薄く塗ります。丸いパイプは刷毛を一方向に走らせながら少しずつ回していくと、塗料が下側に溜まりません。

手順7 上塗り2回目

塗り重ね可能時間が過ぎたら、2回目を塗ります。この回で色を決めるつもりで、全体を均一に覆ってください。

塗り終えたら、しゃがんでパイプの下側を下から覗いてください。丸いものは下面が見えないため、垂れてできた塗料の玉に気づけません。

洗濯物を干す前に

表面が乾いても、塗膜が硬くなりきるまでには時間がかかります。完全硬化までの日数は塗料ごとに違うため、缶の表示を確認してください。濡れた洗濯物が触れると、色が移るおそれがあります。干し始める前に、白い布で軽くこすって色が付かないか確かめると安心です。

物干し台のサビのよくある質問

物干し台のサビのよくある質問に答えるバナー

作業の前後で迷いやすい点をまとめました。洗濯物の扱いに関わる質問も含めています。

物干し竿が錆びたらどうすればよいか

表面に乗っているだけのサビであれば、拭き取れることがあります。まず乾いた布でこすってみてください。

こすっても落ちず、触ってざらつく場合は、覆いが破れて中の鋼が錆びています。この段階では買い替えを検討してください。塗って隠しても、内側では進み続けます。

コンクリートの土台も塗れるか

塗れますが、コンクリートに対応すると書かれた塗料が必要です。鉄部用の塗料をそのまま塗っても定着せず、剥がれます。

土台は地面に接していて、常に水分にさらされる場所でもあります。見た目を整えたいだけであれば、塗らずに洗うだけでも印象は変わります。

洗濯物に付いたサビは落とせるか

ここは塗装ではなく洗濯の領域なので、断定はできません。もらいさびを落とす方法はいくつか知られていますが、生地を傷めたり、色を抜いたりすることがあります。

試す場合は、衣類の表示を確認し、目立たない場所で確かめてください。大切な衣類であれば、クリーニング店に相談するほうが確実です。そして何より、サビの出どころを直すのが先です。

塗ったあといつから洗濯物を干せるか

塗料の完全硬化を待ってください。日数は塗料ごとに違うため、缶の表示を確認します。表面が乾いた状態と、硬くなった状態は別です。

干し始めるときは、色の薄い衣類を避け、まずタオルなど気にならないもので試すと安心です。白い布で竿受けの周りを軽くこすり、色が付かないことを確かめてから通常どおりに戻してください。

ベランダや賃貸でも作業できるか

持ち出せる物干し台であれば、屋外の広い場所に運んで作業するほうが確実です。ベランダは狭く、隣や階下に塗料が飛ぶおそれがあります。

賃貸の場合、建物に取り付けられている物干しは貸主のものです。色を変えたり手を加えたりする前に、管理会社へ連絡してください。傷みが建物側の問題であれば、貸主の負担で直してもらえることがあります。

費用はいくらかかるか

道具をすべてそろえた場合で、4000円から6000円ほどが目安です。内訳はサビ止め塗料が1500円前後、屋外用の上塗り塗料が2000円前後、ブラシとサンドペーパーと養生材で1500円ほどになります。

物干し台そのものを買い替える場合と比べて判断してください。塗って直す価値があるのは、買い替えると高くつくものです。

何年ごとに塗り直せばよいか

塗料の種類と置かれている場所で変わるため、一律には言えません。缶に記載された耐用年数を基準にしてください。

年に1回、支柱の根元とアームの付け根を見ておけば、塗装で直せる範囲に収まります。海の近くや交通量の多い道路沿いでは、半年に1回に縮めてください。

まとめ

物干し台のサビ対策を振り返るバナー

洗濯物に付くサビは、竿だけの問題ではありません。竿、洗濯ばさみやハンガーの金具、そして台。出どころは3つあり、それぞれ対処が違います。竿は買い替え、金具は交換、台は塗り直す。この分け方を知っているだけで、むだな手間が減ります。

この記事のポイント
  • 竿は表面を覆ってあり塗装に向かない
  • 竿には洗濯物が直接触れる
  • 出どころは竿と金具と台の3つ
  • 重点的に見るのは根元と付け根
  • 竿受けと可動部と土台は塗らない
  • 硬化を待ってから干し始める
  • 根元がへこむなら買い替えを検討
納得して笑顔のDIY初心者の女性キャラクター
DIY初心者

まず磁石を当てて、根元を押してみます。

塗装職人の男性キャラクター
塗装職人

それで判断できます。出どころが台なら、塗り直せばシミは収まりますよ。

サビの落とし方をくわしく知りたい方は郵便受け塗装のDIY手順とサビ止めのコツ3選を、道具のそろえ方は塗装の下地処理の7つ道具とむだのない予算をあわせてご覧ください。同じ細いパイプでも、ベランダの手すりは手の届く内側だけを塗ります。その塗り方はベランダの手すり塗装はDIYでできる|内側なら業者はいらないにまとめています。

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